クール王子ととろける溺甘♡同居
「あの二見くん、これじゃスタンプ押せないんですが」
「うん」
「うんって……」
「可愛いから見惚れてるだけじゃん」
「はっ……」
二見くんの発言にびっくりしてパチパチと数回瞬きして固まってしまう。
中学の頃の二見のイメージでは考えられない発言だ。お世辞でもそういうこというタイプじゃないのに。
っていうか、チョコレートをもらったあの日に、会うのは最後ってことじゃなかった?
なんでまた……。
「そんな怖い顔しないでよ。せっかくの格好が台無しじゃん」
……誰のせいだと。
「別にストーカーなんてしてないからね?俺、来る気なかったし。でも、あいつに誘われて」
そう言って顎で友達さんの方を指す。
「流れに任せてたら、偶然。こうやってまた再会出来ちゃったってだけ。そりゃ、もしかして運命なのかもとか期待するじゃん?」
「……っ、そんなこと」
「須永は?あいつ、小山のその格好みてなんか言った?」
「えっ、いや……まだ会ってない」
「へー、何。もしかしてうまくいってない?」
私の顔を心配そうに覗き込む二見くん。