クール王子ととろける溺甘♡同居
「それから、小山さん、呼び出しです」
「えっ、わ、私?!」
クマの顔がこちらを向いて突然いうのでびっくりしてしまう。
「はい、早く来てください」
「えっ、でも、仕事が……」
舞子だってひとりにしちゃうことになる。
でも、二見くんから早く離れたいって気持ちもあるけれど……。
「スタンプラリーは安易に見つからない方が楽しめると思いますけど。さっ」
「へ、ちょっ、」
クマの着ぐるみは、私の手を捕まえるとスタスタと廊下を進んでいく。
二見くんを横切ろうとした時、舞子とバチッと目があって、申し訳ないって顔をすれば、舞子はドヤ顔でピースをしてくれて。
まるで全部の状況をわかってくれた見たいな。
その優しさに泣いちゃそう。
私は、クマの着ぐるみに腕を掴まれながら、彼の後をついてひたすら歩いた。