クール王子ととろける溺甘♡同居


一口噛むと、練乳ミルクのアイスが、口の中で溶けて、ブワッと甘さが広がる。


ううっ!美味しいっ!!


やっぱりお風呂上がりのアイスは極上だ。


って。


そうじゃなくて……。


希夜くんのこと、呼んでって頼まれてたんだ。



夕方、あれだけ話したとはいえ、やっぱり、今まで避けていた男の子と話すのは何度でも緊張してしまう。


アイスを持ったまま、再び部屋のドアを開けてから、少し深呼吸をして、すぐ右隣の彼の部屋をノックする。


コンコンッ


「……希夜くん、お風呂、上がったよ」


「……」


あれ?


返事がない。



コンコンッ


「希夜くん?」


あれ……もしかして、部屋にいなくてお手洗いにいるとか?


「……希夜くん、お風呂」


「……」


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