クール王子ととろける溺甘♡同居
「で、なんで俺の部屋に来たの?」
「あっ、えっと、お風呂、終わりました」
「呼びに来てくれたんだ。ありがとう」
「いえ……」
希夜くんは、机から立ち上がると少し離れたクローゼットへと向かって着替えを準備し始めた。
「小山さん」
「はっ、はい」
名前を呼ばれて、びっくりして少しだけ声が大きくなってしまう。
そんな私を、なんだか楽しそうな顔で見ている希夜くん。
「あの、そんな見られてると、恥ずかしいんだけど。それとも俺の勝負下着見てみる?」
「……っ?!」
ははっと薄く乾いた笑い声を出した希夜くんに、私の顔の熱は最高潮。
なんてことだ。
そうだよね。要件済んだならさっさと出て行かなくちゃいけないのに。
「ご、ごめんなさっ」
「じょーだん」
目をつぶって勢いよく謝ろうとすると、そんな声が聞こえたと同時に、フワッと頭に優しい感触がして。
顔を上げると、希夜くんが私の頭に手を置いていた。