クール王子ととろける溺甘♡同居
「ダメだ……眠い」
1ページ半、単語を書いた段階で、もう目がシパシパしてまぶたが重くなる。
時刻は午後8時30分。
普段は全然眠くならない時間なのに。
勉強ってすごい。どんな睡眠薬よりすぐに眠れそうだ。
って……こんなこと思ってる場合じゃなくて。
集中してないと、どんなに単語を書き続けたって意味ないのに。
頭はすぐに勉強からフェードアウトしてしまいそうになる。
「うぅ……」
テーブルに肘をついてその手で頭を支えながら、なんとか起きようと必死にしていると。
コンコンッ
突然のドアをノックする音に、目がパチリと覚める。
「……は、い」
「あ、小山さん、俺」
ドア越しのその声に、ドクンと心臓が鳴る。
声の主は、希夜くん……。