クール王子ととろける溺甘♡同居
「……なんで、そんなに親切にしてくれるの?私、男の人は嫌いだって突き放したのに」
たとえ男の人が苦手だとしてもあんな言い方をした以上、いい印象はないに決まってる。
現に、今までだって私が素っ気なくするから、男の子たちも近付いてくることはなかった。
なのに……希夜くんだけは違う。
私に構う時間ないくらい、いろんな女の子から言い寄られているはずなのに。
しかも、学校での様子だけだと、人に干渉するのはあまり好きじゃなさそうに見えたのに。
「知りたいから、かな。小山さんのこと」
「し、知りたい?」
「うん。さ、どうする?勉強」
「あっ、えっと……」
なんとなく、話をうまくかわされた気がするけれど。
今はきっと、そんなこと考えている余裕なんてなくて。
「お、お願いしますっ」
私はそう言って、希夜くんにペコッと軽く頭を下げた。