クール王子ととろける溺甘♡同居





「うん。小山さん、基礎はできてるから、あとは応用問題になれることだね」


希夜くんに提案されて、数学の教科書の問題を複数解くとそう言ってくれた。


「え、嘘。私、基礎できてるかな」


「できてるできてる。ワークブックの問題をひたすら解くといいよ。応用問題の形になれるようにするんだ」


「なるほど……」


「今見た感じだと……」


希夜くんがそう言いながら問題に印をつけていく。


「うん、この問題を重点的にやればかなり伸びるよ、数学はこれで大丈夫」


「……すごい」


サクサクと1つ1つ片付けて整理していく希夜くんに感動して思わず声が出る。


絶望的だと思っていたのに、希夜くんに見てもらって、自分がすべきことが明確になって、さっきよりもだいぶ精神的にも楽になっている。


「わからないところがわかれば、解決方法はいくらでも見えてくるからね。どう?大丈夫そう?」


「うんっ。さっきはパニックでどうしようって頭の中いっぱいだったけど、今は、できるかもって思える」


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