クール王子ととろける溺甘♡同居
『小山って、常にビクビクしてるじゃん?周りの顔色ばっか伺ってさ。扱いやすそうな女だな〜って前から思ってた。……俺のことも怖いんでしょ?』
最初は確かに、好きになってもらえて嬉しいって気持ちからだったのに。
だんだんと、彼の顔色とか、グループの人たちとの空気感とか、気を使っていたのは本当で。
『だから、大人しく言うこと聞けるよね』
もう、全部が気持ち悪くて、怖くって。
『大丈夫、優しくするし』
グッと腕を掴まれて。
男の子って全然違うと思った。
こんなに力が違う、抵抗できない、諦めかけてる気持ちと同時に、ここで引いたら、一生後悔すると思って。
こういうのは、違う。絶対。
本当に好きな人とできる、大切なもの。
そして、出せる最大限の声で、
『さ、触らないでっ!』
そう言ってから、彼を突き飛ばして、勢いよく家を飛び出して、走って走って走って。