クール王子ととろける溺甘♡同居
「そうやって小山さんがちゃんと見てくれるならなんでもいいやって、思っちゃう」
「っ、うん、見てるよ、ちゃんと」
そういう私をチラッと横目で見た希夜くんは、すぐに目をそらしてから、テーブルに肘をついてその手で口元を塞いだ。
その仕草がやけに色っぽくて、またドキッとしてしまう。
「……っ、あんま煽んないで」
「え、あお……?」
「変なとこ鈍感だね、小山さんって。教えてよ、小山さんのことも」
「私のこと?」
「どうして男の人が、嫌いになったのか」
「……っ、」
舞子以外には話したことないこと。
それを、今から希夜くんに話すの?
あんなこと、簡単に人には話せない。
「初めて会った時にあんなこと言っから何かあったんだと思うけど、今はこうやって俺と話してくれてるし、前と違って目だって合わせてくれるし、俺でよかったら話して欲しいな」
希夜くんは「小山さんのこと、知りたい」と優しくそう言った。