クール王子ととろける溺甘♡同居
「ごめんね、希夜くんもこんな話聞きたくないよね」
「何言ってるの。俺が無理やり聞くようなことしたんだよ。辛いこと思い出させてごめん」
そう言って私の肩を優しくさする彼に、ブンブンと首を振る。
「そんなことあったら、そりゃ関わりたくもなくなるよね、男の人と」
「……でも、希夜くんは違うよ。正直、このままじゃダメだってわかってる」
「克服、したいってこと?」
彼の声にゆっくりと頷く。
「ママも心配してるんだ。うち母子家庭だからもしママに何かあったらどうするのって。花純一人で生きていくつもりなのって。大げさだなって思うけど、ママを安心させたいって気持ちももちろんあるから」
「……慣らす手伝い、してもいいよ」
「えっ?」
ボソッと呟かれた希夜くんの言葉を聞き返す。
「男嫌い克服、俺が手伝うってこと」
「えっ、手伝うって……」