クール王子ととろける溺甘♡同居
私は遠慮がちに、希夜くんと同じように指に少し力を込めて、控えめに手を握り返す。
「どう?怖い?」
「ん〜、怖いというか……緊張して……」
「一緒だ」
「えっ?」
耳を疑った。
今、希夜くん、緊張してる私に『一緒だ』っていった?
あれだけ女の子からチヤホヤされていて慣れてるような彼が、手を握って緊張なんて……。
「なにその嘘だって顔」
「だって……」
「俺だって緊張ぐらいするよ」
わずかに眉毛を下げて控えめに笑う彼の表情に、少しホッとして。
部屋に入る前よりも不思議と気持ちが落ち着いていく。
「よし、手を繋ぐのはひとまずクリアということで」
……?
希夜くんはそう言って私から手を離すと、今度はベッドの奥のへと移動してそのまま横になりだした。
「おいで、小山さん」
「……っ、」