クール王子ととろける溺甘♡同居

嘘でしょ。
それってつまり……。

身体を横にしてこちらを向いている希夜くんが、ベッドをポンポンと軽く叩きながらこちらを向いている。

思わず、西条くんを持つ手に力が入った。

並んで寝るって言ってるの?!

「そ、それは、だ、だめ」

焦り過ぎてひどくどもってしまう。

「なんで?」

「な、なんでって……」

どうして言わないとわからないんだ。
いくら男性経験のない私でも、男女が1つのベッドで寝るのはさすがにまずい気がする。

付き合っているならまだしも、私と希夜くんは全然そんな関係じゃないし。

「小山さん、好きな人でもいるの?」

「っ、そんなまさか!」

「そうだよね。男の人嫌いだもんね。俺もそういう相手はいないよ。だったら誰に罪悪感抱くっていうの」

「それは……」

確かに私と希夜くんには互いに恋人がいるわけでもない。
けど、純粋に希夜くんのファンである子たちの気持ちとか、そういうのを考えるとやっぱり罪悪感みたいなのは抱いちゃう。
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