クール王子ととろける溺甘♡同居
「小山さんが嫌だったらすぐにやめる。大丈夫。変なことはしないから小山さんの克服したいって気持ちに協力するだけ」
希夜くんはそう言って、再びベッドをポンポンとした。
「おいで、小山さん」
あんまり優しい声で呼ぶ彼に、ドキンと大きく心臓が鳴って。
克服のため、克服のため。
そう心の中で言い聞かせながら、ゴクリと唾を飲み込んで、ゆっくりとベッドの方へ身体を向けると、
「捕まえた」
っ?!
「き、希夜くん?!」
「こうでもしなきゃ、小山さん、朝までそこから動かなそうだし」
目の前には、希夜くんの部屋着が視界いっぱいに見えて、すぐ上の方で、彼が話すのが聞こえる。
ち、近い!!
ものすごく近い!!
胸がバクバクとうるさくて希夜くんに聞こえちゃうんじゃないかと思うほど。