クール王子ととろける溺甘♡同居

「謝らないで。俺のほうが小山さんの可愛い顔独り占めしちゃったし」

「えっ……」

「そろそろ支度しないと、遅刻するよ」

そう言って、私の頭を優しく撫でる希夜くん。

「あ、はいっ」

希夜くんに優しく促されて慌ててベッドから起き上がる。

……希夜くん、今、私のこと、か、可愛いって言った?!

いや、ううん、聞き間違いかもしれない。

みんなの憧れで容姿端麗の希夜くんが、私ごときの人間を可愛いなんて思えるわけないもんね。

私は、希夜くんと一緒に一階へと降りて、食事や朝の支度へと向かった。



「あら!花純ちゃん、おはよう!」

ダイニングへと向かうと、恵美さんが挨拶しながら勢いよく私の方へと駆け寄ってきた。

恵美さんの様子を見て、なにかを察したのかスッと洗面所へと消えていく希夜くん。

「希夜と、仲直りできたみたいね」

恵美さんは、私に耳打ちでそういうと、ニヤッと意味深に笑みを浮かべた。

えっ。

もしかして。

希夜くんのベッドで寝ていたの、見られた?!
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