クール王子ととろける溺甘♡同居
「まじか」
全てを説明し終えると、感情の全く読めない舞子の声が響いた。
「やっぱり、そういうの、やめたほうがいいかな」
「は、なんで?」
「いやなんでって、良くない、気がするから。付き合ってもいないのに手繋いだりハグしたり」
自分で言いながら恥ずかしくなって再び顔が熱を持つ。
「向こうには好きな人も彼女もいないわけでしょ?全然いいじゃん」
「えっ、いいの?!てっきりそんなのやめろって怒られるかと」
「そりゃ相手が変なやつならやめろっていうかもしれないけど……私から見ても、須永希夜は他の男たちとは違うなってなんとなくわかるから、止めたりはしないよ、ただ」
「ただ?」
舞子は、少し間を置いてから再び口を開く。
「無理しないでよ花純。あんた中学の頃だって流れで付き合ってあんなことになったんだから。たとえ須永希夜が親切な人だとしてもその優しさを受け入れなきゃとかそういうのはいらないから」
「舞子……」
「私は花純が前を向けるようになるならそれでいい。そのかわり、たとえ相手が須永希夜であっても花純を傷つけるなら許さない」