クール王子ととろける溺甘♡同居



「飲み物買いに行こ」

スマートに私の映画代まで払ってくれた希夜くんは「俺が誘ったんだから当然」と言ってくれてから、売店に向かう。

「小山さんは何味が好き?ポップコーン」

「え、あ、私は、キャラメルかな」

「お、そこは被らなかったか〜」

「希夜くんは何が好きなの?」

ポテチの味や好きなキャラクターが今まで偶然同じで嬉しかったから、ポップコーンの味が被らなくて、内心ほんの少し落ち込んでる自分がいる。

こんな小さいことでなにシュンとなっちゃってるんだろう。変なの。

「シンプルに塩かな。あ、ハーフ&ハーフがあるからそれにしようか。違う味楽しめるからこういうのもいいよね」

「あっ、うんっ、ありがとう」

一見、クールな表情だけれど、彼の言葉にはいつだって優しさがあって、心があったかくなる。

さっきまでちょっと落ち込んでたのが嘘のようだ。
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