焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新

「そういう毎日を過ごす中で、逆に自分のために接客してくれるバーテンダーの言葉って響くわよね」

ご飯に伸ばしかけた箸がとまる。

「甘い言葉で、優しい態度で相手に気持ちよく過ごしてもらう。それが成宮さんの仕事だもの」

何を、言いたいんだろう。

「きっとふたりで鎌倉江ノ島を見に行ったときも、和花菜のことを一番に考えた接し方をしてくれたんじゃない?」

琴美はすごいなぁ。

さすが、今まで色んな男性と付き合ってきただけある。

「うん、そうだね。思い返してみるほど琴美が言ってること、合ってる」

「大体想像つくわよ。バーテンダーって、3Bって呼ばれてるの知ってる?」

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