焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新

「すみません。注文いいですか?」

「はい。おうかがいいたします」

マスターや成宮さんではなく、もう1人のバーテンダーが注文を受けてくれる。

「エバ・グリーンを1つと、清水はどうする?俺のおススメはインペリアル・フィズ」

「……瀬戸さんのおススメで」

「かしこまりました」

瀬戸さんの向こう側には、客にカクテルを作りながらも亜里沙さんとも会話してる成宮さんの姿が見えた。

見なくて済むようにと体の向きを変える。

「お待たせいたしました。エバ・グリーンです」

「綺麗なカクテルですね。ライトグリーンのグラデーションが面白い」

「こちらがインぺリアルフィズになります」

細長いコリンズグラスに注がれた半透明のレモン色のそれ。

< 133 / 242 >

この作品をシェア

pagetop