焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
「ああいうパーティーに慣れてなくて。緊張してました」
「嘘つけ」
はい、嘘です。間髪入れずにつっこまれた。
「あの会場では大勢人いたから聞けなかったけど。なんかあったんなら話してみ」
抑揚のない声、素っ気ない言い方。
でもなぜか、安心する。
「なんでもないですよ。成宮さんこそ今日はお疲れ様でした」
「どうってことないから、あれくらい」
強がってるわけでもなく、事実なんだろう。
亜里沙さんがいるから余計楽しかったのかな、なんて邪推する自分が嫌いだ。