焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新



朝から日が暮れても、仕事仕事。

通勤中もお昼休みも納期に間に合わせるための計画を立てる。

あれは明日までに終わらせて、あのデータは今日提出して、と。

余計なこと考えてる暇なんてないはずなのに、気を抜くと成宮さんと亜里沙さんが浮かんでくる。

「あー、ダメだ」

「ちょっとせっかくおいしいランチ食べてるのにやめてよね」

今日はお弁当じゃなくて近くにあるカフェに来た。

人気の限定ランチにありつけたのは嬉しい。嬉しいけど!

「気になる彼に振られた?」

「フラれてない!告白してもない」

「じゃあ何よ」

「……美女と成宮さんの関係が気になってもう無理」

「聞く勇気がないなら気にするのやめなさいよ」

「気休めの言葉すらくれないとこさすが琴美だよね」

「ほら、やっぱり瀬戸さんの方があんたに合ってるって」

「私に合ってる?」

瀬戸さんと?そうなのかな。

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