焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
でも成宮さんが作ってくれたものは、スカイブルーとライムグリーンがグラスの底で綺麗に混ざり合っていた。
「面白いでしょ?海外で見つけた珍しいリキュールを使って色をつけてみたんだ。和花菜さん、色にはこだわりがあるみたいだったから」
成宮さんは小瓶を持って見せてくれた。
濁りのない2色のリキュールが程よく混ざることで、美しく色が変化している。
「そのリキュールに合うようにジンの銘柄も変えたから、飲んでみて」
「いただきます」
どんな味がするんだろう。内心ドキドキしながらオリジナルのカクテルを口に含む。
「ん!美味しい。シトラスの香りもすっきりしてて好きです」
「気に入ってもらえて何よりです」
久し振りにやっとこのバーに来ることができただけでも嬉しいのに、成宮さんにオリジナルカクテルを作ってもらえたなんて。