焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
-------次の日、もちろん考え事をしたいので仕事を休みますと言えるわけもなく。
いつも通り出社して仕事をしていたら。
「えーっ嘘、別れたの?」
「うん。もう終わり」
後方から数人の声が聞こえてきた。
「なんで?あんなに仲良さそうだったじゃん」
「理想の彼氏って感じだったのになんで?あ、もしかしてあのイケメンバーテンダーに惚れた?」
イケメンバーテンダーという単語に、反応してしまう。
「そりゃあの人だって超絶格好よかったけど違う。なんでかなぁ、付き合った最初の頃はこの人しかいない、愛せないってお互い思ってたのに」
「冷めちゃったってこと?」
「いつの間にかすれ違って、向こうが新しく好きな人できたんだってさ」
「うーわ何それ」
「でも、妙に納得しちゃったっていうか。特に怒る気も起きなくなってて」
普通ならどうして別れるなんて言うの、と激怒する。けど、それすら感じなくなっていたってことかな。