焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
「今日の夕飯は何作ろう。冷製パスタかなぁ」
定時あがりなんていつぶりだろう。
嬉しくて足取りも軽い。
せっかく早く上がれたんだから今日はちゃんと自炊しよう、と決めてスーパーに寄る。
店内に入った瞬間クーラーの冷たい風に全身が包まれて、ほっと息をつく。
連日猛暑で体力が削られていくからやめてほしい。
「トマトと、ニンニクでしょ……これでいっか」
冷製パスタのレシピがのってるサイトを見ながら材料を選び、ぽんぽんカゴに入れていく。
ここは普通のスーパーよりも生鮮食品から海外産のスパイスまで品揃えが豊富だから、何でも揃ってて助かる。
「あ、今日はデザートも作っちゃお」
簡単なものにしておこう。サイダー入りフルーツポンチとか?
冷製パスタの材料は揃ったから次は青果売り場へ向かう、と。