焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
「あとはいかに周りの女子から成宮さんを守るか、ってところね」
琴美は神妙な面持ちでうんうんと頷きながら言う。
「それはもう慣れたというか、気にしてても仕方ないかな」
「人気者の彼氏だと大変ねぇ。でも、そう言えるってことはお互い信頼し合ってるからか」
「改めて言われると恥ずかしいけど。うん」
成宮さんのことを信頼しているから、誰かに靡くってことはないって思ってる。
「私も新しい彼氏見つけて遊びに行こうっと」
「ん?待って新しい彼氏……?」
「そうよ。今度は本気で結婚を見据えて付き合うの」
「その台詞何回目ですかお姉さま」
まあ琴美らしいっていえばらしいけど。相変わらずだ。
「また困ったことがあったらいつでも相談してよね」
「ありがとう、琴美。ご指導のほどよろしくお願いします」
「あははっ!承りましたー」
琴美と楽しく昼食を食べ終わり、仕事に戻る。忙しいけど、だんだん任される範囲が増えてきて嬉しい。
「瀬戸さん、前回提出した資料なんですが」