焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新


「あとはいかに周りの女子から成宮さんを守るか、ってところね」

琴美は神妙な面持ちでうんうんと頷きながら言う。

「それはもう慣れたというか、気にしてても仕方ないかな」

「人気者の彼氏だと大変ねぇ。でも、そう言えるってことはお互い信頼し合ってるからか」

「改めて言われると恥ずかしいけど。うん」

成宮さんのことを信頼しているから、誰かに靡くってことはないって思ってる。

「私も新しい彼氏見つけて遊びに行こうっと」

「ん?待って新しい彼氏……?」

「そうよ。今度は本気で結婚を見据えて付き合うの」

「その台詞何回目ですかお姉さま」

まあ琴美らしいっていえばらしいけど。相変わらずだ。

「また困ったことがあったらいつでも相談してよね」

「ありがとう、琴美。ご指導のほどよろしくお願いします」

「あははっ!承りましたー」

琴美と楽しく昼食を食べ終わり、仕事に戻る。忙しいけど、だんだん任される範囲が増えてきて嬉しい。

「瀬戸さん、前回提出した資料なんですが」

< 241 / 242 >

この作品をシェア

pagetop