焦がれる夜に、あなたのキスを。【完】番外編更新
「成宮は最近まで海外に修行に行っていてね」
「それで最近日本に戻ってきて、昨日からまたカウンターに立つことになったんです」
「すごいですね、留学って」
「バーテンダーとしての腕をあげたいと思って、行ってきました。勉強になりましたよ」
にこりと唇が綺麗な弧を描く。
成宮さん、格好よすぎませんか。
今もあちこちから熱い視線が成宮さんに向いている。
「成宮は和花菜ちゃんの1こ上だから年も近いし、きっと話も合うと思うよ」
マスターが私と成宮さんを交互に見て、『じゃああとはごゆっくり』と他のお客さんのもとへ行ってしまった。2人きりって緊張する。
「和花菜さん、とお呼びしても?」
「は、はい!成宮さんがよければ」
「ありがとうございます。じゃあせっかくですし、何かカクテルをお作りましょうか。ご要望は?」
物腰の柔らかい雰囲気に甘い笑顔、たまにちらつく大人の色香。