藍と未来の一つ屋根の下
「ミクに彼氏を作ろう」


ドリンクバーで3杯目のコーヒーを飲み終えた美咲が大声で言った。


「いいって」


リー子の眉毛を描きながら未来は苦笑いした。


「中学の時は?彼氏とか。こんなに可愛いんだからいないわけないでしょ」


美咲は本当にその話ばっかり。


「別にいらないかなって」


「うっそじゃあずっといないの?」


「うん」


「うそー!ミクなら昔からモテモテでしょ?」


大盛りのイチゴパフェを口に運びながらカナも同意した。


「モテないって」


「告られたことは?」


「あるけど…」


「なんで付き合わなかったの?」


なんでだろう。


未来は中学一年生の時のことを思い出していた
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