藍と未来の一つ屋根の下
「藍」


「なに」


「信じていい」


「なにが」


未来が左手を藍の方に向けると、藍の右手が握り返した。


「藍が…優さんと付き合ってるって…」


「誰が言ったんだよそんなこと」


「藍のクラスの人」


「そんなわけないだろ」


藍は焦る様子もなくアッサリ言い放った。


「でも…ラブラブだったところ見たって…」


「なんだそれ」


藍は一瞬考える。どうしてそうなった。


「ああ…」


図書室か。


「心当たりあるの!?」


藍は仕方なく図書室での出来事を未来に話した。


「そっか…」


未来は藍の手を離すと、ソファーに座る藍にまたがった。


「なにしてんの」


藍は自分の上に向かい合ってまたがる未来の腰に手を回した。


「優さんの真似」


「まじでやめろ。それにそこまでされてねーし」


「優さんよりラブラブなことする」


「その言い方やめろよ…」
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