藍と未来の一つ屋根の下
最後の夜
引っ越しを前日に控えた夜。
ダンボールが積み重なった未来の部屋で、藍と未来は並んで天井を見つめていた。
「引っ越しのトラック何時?」
「10時だって」
「有里華さんは?」
「どうだろ。妊婦だし」
横にまっすぐ伸ばした藍の腕に、未来は頭をのせている。
「藍の腕太くなった気がする」
「おまえはチビのままだな」
いつも通りの藍の調子に未来は笑った。
「結局言ってくれなかったなぁ」
「なにが」
「おまえは俺だけのものだ!みたいなやつ」
「言うかよ」
「言ってないだけで本当は思ってる?」
「うるせ」
「思ってるんだ」
「だまれ」
「言って」
「ふざけんな」
未来は体制を変えると藍の胸に腕をおいて、自分の顎をおいた。
うつ伏せになった未来の上半身が藍の身体の上にのる。
ダンボールが積み重なった未来の部屋で、藍と未来は並んで天井を見つめていた。
「引っ越しのトラック何時?」
「10時だって」
「有里華さんは?」
「どうだろ。妊婦だし」
横にまっすぐ伸ばした藍の腕に、未来は頭をのせている。
「藍の腕太くなった気がする」
「おまえはチビのままだな」
いつも通りの藍の調子に未来は笑った。
「結局言ってくれなかったなぁ」
「なにが」
「おまえは俺だけのものだ!みたいなやつ」
「言うかよ」
「言ってないだけで本当は思ってる?」
「うるせ」
「思ってるんだ」
「だまれ」
「言って」
「ふざけんな」
未来は体制を変えると藍の胸に腕をおいて、自分の顎をおいた。
うつ伏せになった未来の上半身が藍の身体の上にのる。