藍と未来の一つ屋根の下
てる子ばーちゃんは毎年クリスマスにはご馳走を作ってくれる。

イブの日は鶏肉にハーブや野菜を詰めてローストした鶏の丸焼き。

25日は手巻き寿司とうなぎ。

「お寿司とうなぎってクリスマスじゃないじゃん」

毎年藍と未来はそうやって笑うけど、ばーちゃんの手巻き寿司が2人は大好きだった。

「んじゃ、ばーちゃんと寿司の準備するから帰るね」

あくびをしたまま未来は席を立った。



***



藍の家の玄関は鍵がかかっていた。合鍵でいつものように鍵を開けると、未来は二階に上がる。

ばーちゃんは買い物に行ったんだろう。

藍の部屋にも誰もいなかった。
夜までには帰ってくるかな。

未来は本棚から漫画を3冊とると、ベッドにうつ伏せになって漫画を開いた。

そのまま瞼が重くなり、未来はゆっくり眠りに落ちていった。
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