藍と未来の一つ屋根の下
「うわー先越された?美咲ちゃんからはまだ彼氏いないって聞いてたんだけど」


未来はその言葉に何も答えられない。


藍とは付き合っているのかな?


藍から好きって言われてないし、付き合おうとも言っていない。


月曜もせっかく藍の家に行ったのに一回キスしただけだったし(しかも私からねだって)


未来は全然自信がなかった。


「んー。もしかしてまだ恋人未満?」


「別にそういうんじゃ…」


純は向かいあったまま未来の顔をじっと見つめている。未来はどこを見ていいかわからず、純から視線を逸らすことしかできなかった。


「ミクちゃん自分が思ってるより無防備だから、気を付けなきゃダメだよ」


返事に困る未来の唇に、音を立てて純の唇が触れた


「ちょ…」


驚いて未来は手で唇を覆う。


「ほらね。男に簡単にキスさせちゃう」


慌てて首を振るけど、突然のことに声が出なかった。


「ミクちゃんて素直だよね。全部顔にでる」


動揺する未来の手をどけて、そのまま純はゆっくりと唇を重ねた。
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