藍と未来の一つ屋根の下
藍は何も言わなかった。

「ねえ、うちら付き合ってるの?」

「どっちでもいいだろ」

「全然良くないよ!じゃあ何でキスしたの!?なんでそのあとしてくれないの!?」

「未来」

「私の気持ち知ってるくせに思わせぶりなことして遊ばないでよ!」

未来は本当は知っている。子供の頃からずっと一緒だった藍がそんなことしないこと。

でも思ってもない言葉が止まらなかった。

純にキスされた感触が拭えなくて、悔しくて、悲しくて、涙が止まらない。
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