藍と未来の一つ屋根の下
「せっかくN高からわざわざ会いに着たんだからそれはないじゃん」


優は未来の腕を組むと強引に空き教室に連れて行った。


「仲良くしようよ未来ちゃん」


優と足立は教室の机に座る。


「青山君の情報集めてるんだけど、結構未来ちゃんの名前が出てくるんだよね〜」


優はパックの苺みるくをストローで吸う。


「なんで藍のこと調べてるの？」


優と足立はまた顔を見合わせた。


「それ、わざと？それとも天然？」


未来が黙ると優は「ごめんごめんて」と胸の前で手をひらひらさせた。


「それでねー、青山君と未来ちゃんが付き合ってるって情報と、付き合ってないって情報があって、どっちかなーって思って、もう本人に聞いちゃえみたいな」


「藍に聞けばいいじゃん」

「言えないの？」


優は制服のポケットからピンクのリップグロスを取り出してゆっくりと唇をなぞった。
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