藍と未来の一つ屋根の下
「青山藍でしょ?サッカー部の。同じクラスだよ」


ユーリンの言葉に美咲、リー子、カナは興奮し、未来はなぜかどきっとした。


「まじで!ねね、どんな人!?」


「喋ったことないんだよね。でもイケメンだから知ってるよ。背高いし」


未来はみんなが藍のことをイケメンというのがよく分からなかった。でも気分は悪くない。

「青山ってあんまり女とつるんでるとこ見たことないんだよね。あ、教室行ってみる?」


「イェーイ行こ行こー!!」


美咲達はノリノリ。未来はやめたい…


もし鉢合わせでもしたら、絶対あとで藍に怒られる…


校内を案内しながらユーリンは未来の方を振り返った。


「君が青山の彼女なんだ。青山って女子に興味なさそうだから意外かも」


足を止めてじっと未来の顔を見る。


ユーリンは背が高く、小柄な未来を見下ろすような形になる。


「しかもこんな可愛い子が好きだったんだー」


「でしょー!?うちらも可愛いミクの彼氏が気になっちゃってさ」


美咲が未来に抱きつくと、


「これも縁だし、青山に変な虫がつかないか私が見といてあげる」


カラッとしたユーリンの笑顔は頼もしかった
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