藍と未来の一つ屋根の下
N高の広い廊下を通って1年A組の教室に入る。


教室には数人の女子がいて、S高の紺のブレザーを着た未来達に視線が集まった。


「青山の席見る?」


ユーリンは軽く言うけど、未来の心臓はドキドキしていた。


未来が知らない藍の世界。


「見たい見たい」


美咲達は軽かった。


「窪木ー!青山の席ってどこだっけ?」


教室に残っていたN高の女子にユーリンが聞くと、窪木と呼ばれた髪を2つに束ねた女子が窓際の一番前の席を指差した。


「せんきゅー」


ユーリンがお礼を言うと窪木と呼ばれた女子は

「ユーリン忘れすぎ」

と笑った。


「昨日そこに青木君の彼女来てたじゃん。2年の女子。話題になってるよ。ユーリンいなかった?」


未来がその場に固まった。
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