藍と未来の一つ屋根の下
2度目のキス

純の彼女

未来がオートロックをあけて家に帰ると、いつものように家はしんと静まり返っていた。

廊下をぬけてキッチンの電気を点けると、有里華が使ったグラスがシンクに置きっぱなしになっている。

スポンジに洗剤をつけてグラスを洗うと、未来は冷蔵庫を開けた。

プリンやママの酵素ドリンク、ビールやワイン、焼酎などのお酒以外はめぼしいものはなかった。

ばーちゃんのご飯が食べたいな。

一瞬藍の家にいこうと思ったけど、今日のN高での出来事が頭をよぎって未来は藍の家に行くことをやめた。

今日はなんだかご飯作る気にもならないし、コンビニでお弁当か、冷凍食品のパスタチンするか…

どっちもめんどくさいなと思って、未来はしばらく適当にスマホを見たりしてソファーに横になったまま動かなかった。

今日もママは帰って来なそう。

美咲に電話でもしようかな。

LINEを開くと同時に通話がなり、思わず未来は通話ボタンを押してしまった。

「お、電話出たね。元気だった?」

純からだった。
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