Honey Drop



「いただきます」




丁寧に両手を合わせご飯の有難みを今日も感謝する





「今日の煮物は1番かも…」




料理の腕を称えつつ箸を止める事なく口に運び続けた







「…う…ん………」




静かな部屋の中にその声は突然響いた






男性の存在を消していた為、唐突な声に再びビクリと体を震わし
口に煮物を運んでいた手は緩み床へと落下していった






「…あっち!!」





-ガンッ




「いって!!」





起き上がった拍子にテーブルへ頭をぶつけた様子だが…



状況は理解出来ていたものの

動く事ができず


男性の行動を暗闇で追うしか出来ないでいた






< 18 / 33 >

この作品をシェア

pagetop