さよなら、Teacher
「じゃお言葉に甘えて、ボーナスとして遠慮なく頂きます。ありがとう」

ヒロは、ちょっと後ろめたさを感じていた。親の金やコネを使ってそんなことを思ったのは初めてのこと。

次は絶対自分で努力して、恵から感謝されたい。そうしたら、きっと今以上に彼女に評価してもらえる気がした。


「で、どう?オレはすごく似合ってると思うけど、気に入らない?」

「気に入らない訳ないよ!
ジュンさんってすごいね!魔法使いだわ、私でもこんなにキレイになれた!」

「よっしゃ!じゃ、行こっか?」

ヒロと肩を並べながら恵は歩き出した。

「今日はヒロもいつもよりお洒落だね。大人っぽくて、高校生には見えないよ」

黒のスラックスに白いシャツ。シンプルなのに、洗練された着こなし。

「ジュンから連絡あって、これ着て行けって。メグと並んだ時に映えるからってさ。
ジュンのヤツ、2人一緒に歩く前提のコーディネートしたみたいだ」

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