【短編】彼の名前は宇宙くん
「次!道明寺!」
先生が呼びかけにクラスはシーンと静まり返る。
あれ?どうしたのかな?
不思議に思って振り返ると、後ろの方で机に突っ伏してる一人の男の子が目に入った。
先生が名簿に目を通しながら彼に呼びかける。
「道明寺!道明寺うちゅう!」
その瞬間、クラスが一瞬にしてざわっと騒ぎ出す。
「うちゅうだって…」
「あれ?今はやりのキラキラネームってやつ?」
そんな会話がクラスで飛び交う。
その声で目を覚ましたのか、道明寺くんがゆっくりと頭を上げ、その瞬間、彼と目があった。
切れ長の澄んだ瞳に私の視線は奪われた。