転生令嬢は小食王子のお食事係
なので女官の中で一番新米で年下の私が、お茶のために他の女官たちも知らないようなお菓子を手配したと思われているため、微笑ましい眼差しを向けられているのだ。
「アイリーン、よろしければご紹介頂いてもよろしいかしら?」
「……はい、王妃様」
あくまで私が作ったとはまだ言わないらしい。なので、私も今はそのつもりで説明をはじめた。
「このお菓子はミルクレープというケーキです。薄い生地をクリームと重ね、層にしいているのが特徴です。そのまま召し上がられてもよろしいですが、ジャムを添えるのもおすすめです。用意したジャムはふたつ。赤い方はイチゴのジャムです。もうひとつのオレンジ色のものはオレンジのジャムになっております。お好みでお試しください」
私が説明を終えると、女官たちは華やいだ声を上げた。
「まあ、オレンジのジャムははじめて正味いたしますわ」
「このケーキも層ごとにクリームが重ねられているのはとても贅沢ですわね」
女官たちが見た目をまず楽しんでいる間に、私は先にひと口食べる。
用意したもの がまず毒味を兼ねて食べるのがお茶会のルールだからだ。
「アイリーン、よろしければご紹介頂いてもよろしいかしら?」
「……はい、王妃様」
あくまで私が作ったとはまだ言わないらしい。なので、私も今はそのつもりで説明をはじめた。
「このお菓子はミルクレープというケーキです。薄い生地をクリームと重ね、層にしいているのが特徴です。そのまま召し上がられてもよろしいですが、ジャムを添えるのもおすすめです。用意したジャムはふたつ。赤い方はイチゴのジャムです。もうひとつのオレンジ色のものはオレンジのジャムになっております。お好みでお試しください」
私が説明を終えると、女官たちは華やいだ声を上げた。
「まあ、オレンジのジャムははじめて正味いたしますわ」
「このケーキも層ごとにクリームが重ねられているのはとても贅沢ですわね」
女官たちが見た目をまず楽しんでいる間に、私は先にひと口食べる。
用意したもの がまず毒味を兼ねて食べるのがお茶会のルールだからだ。