恋、キタル。
「コレ。」



涙を拭きながらカバンから携帯を出し彼に押し付ける。



「あたしのは?」



手を出し催促。



この場からもう一刻も早く立ち去りたい。



『あぁ…』



あたしの勢いに圧されるように彼がポケットから携帯を出しあたしに渡す。




「じゃ。」



そう言って帰ろう歩き出した時…



『待てよ。』



彼があたしの腕を掴む。
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