ヒロインvs悪役
その日は布団に入ってもなかなか寝れなかった。
寝不足のまま学校に行き
「おはよう」
サナとユカの元へ行く。
瞼が重い…。
「あ、姫おはよ。昨日の彼に話しついた?」
そういえば、紹介してと言われてたんだった…
昨日はそれどころじゃなかったから、話ししてないや。
「ごめんね。まだ…」
「は?…まあいいや。早めにお願いね」
え、…
今のサナの顔は見間違い?
凄い怖い顔、してたような気がした。
【君に友達なんていないでしょ】
脳裏をよぎる彼の言葉。
ちがう、違うよ。
二人は友達。私の大切な友達。
そうだ。二人に昨日のことを話してみようかな?
昨日眠れなかったのはこのこともあったからだと思う。
うん、話してみよう。
「二人とも、少し聞いて欲しいことがあるんだけど…」
「ん?な~に?」
「何?」
ほら、やっぱり大丈夫。
二人は私の話を聞こうとしてくれてるもん。
「あのね、昨日の放課後のことなんだけど、靴箱で……」
昨日のことを順に話していく。
自分の手元を見ながら、時折深呼吸をして話し終え
顔を上げて二人を見た。
その瞬間、驚きで一瞬息が止まった。