ヒロインvs悪役
「うまかったな」

「うん、美味しかった」

アイスを食べ終わり、帰ろうと鞄を持ったその時



「あれ?紘君?」

鈴のなるような可愛い声が紘の名前を呼んだ。



「やっぱり紘くんだ!偶然だねっ」

紘を見てふにゃっと笑う彼女。




小柄でふんわりとした髪には可愛いリボンがつけられていて、顔も可愛いし指までもが綺麗で、女子力高そう。

女の私から見てもすごく可愛い。





「お~、佐藤」

「紘くんもアイス食べに来たの?」

「そうそう、翼と食べにね」



突然私の首に腕を巻きつけ
「な?」と笑いかけてくる紘。




「ちょ…っ!何すんの!」

近い!

突然のことに焦る私をよそに

「落ち着けって」


紘はやっぱり普通だ。


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