ヒロインvs悪役
ただひたすら廊下を早足で歩いていたら、前から一人の女子が歩いてきた。


その女子と目があう。



あれは、

「あ、ぶりっ子ちゃんだー」


…昨日の人だ。
こんな時に限って会いたくない人に会うんだ。



「え?泣いてる?
爆笑なんですけど!男に構って欲しいから泣くって、やっぱり男好きだよねー。キモすぎ」





やめて、やめて、やめてよ、
もうこれ以上、傷つきたくない。
傷つきたくないの…!

















ーーーーーーーでも

……このままでいいの?

このまま言われっぱなしでいいの?






屋上の彼にも言われたじゃない。
あの人のことは苦手だけど、あの人の言ってることはすべて正しい。







私は、このまま変わらなくていいの?
勘違いしてばっかで
自分のいいようにばかり考えて。






それ故に人を傷つけて。
こうやって嫌なことを言われても
ただ下を向くだけで。



言いたいことも言えなくて、自分の気持ちすら言えなくて。





こんな私だから、友達も離れていくんだ。








変わらなくていい?このままでいい?






…………ううん、そんなの決まってる。




ーーー変わらなくちゃいけないに決まってる!
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