キミの運命の人は俺じゃない
救急外来入り口に白衣姿の虎太朗が待ち構えていた。
「亜沙美、こっちだ。大丈夫か?」

「虎太朗、忙しいのにごめんね。」
「あぁかまわない、気にすんな。左手、、利き腕か?」
「右」


通された処置室に足を踏み入れ私は固まった。
中には白衣姿の佐久間先生が険しい顔で立っていた。

「そこ座って」

虎太朗は私をベットに座らせると
「じゃあ湊、まかせたぞ」

「えっちょっと虎太朗…」

「亜沙美、湊夜勤明けで手が空いてる。手当ては湊にしてもらってくれ」

そう言い残し、意味深な笑顔を私に向けた。
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