キミの運命の人は俺じゃない

熱にうかされて

手当ても終わり、佐久間先生は駐車場に来るように言い残し着替えに向かった。

私は口腔外科に顔をだして迷惑をかけてしまったことをみんなに謝罪したが、逆に左腕に長く巻かれた包帯をみてみんなから心配された。

恵ちゃんは帰りかけた私を捕まえて
「処置してくれたのは佐久間先生ですよね?」
と耳打ちしてにんまり笑った。

「私、すぐに心配で様子を見に行ったんです。そうしたら救急外来のナースに処置室に入るのを止められて。
一人で処置するから終わるまで誰も入るなって晒名先生と佐久間先生に言われてるからって。もしかして何か進展ありましたか?」

「恵ちゃん!!!」
思わず恵ちゃんの腕を掴んだ。

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