キミの運命の人は俺じゃない
「だいぶ腫れが出てきたな」
いつのまにか私の手は倍ほどまでに腫れあがっていた。

体がみょうに熱っぽい。
彼の手が首もとに触れる。
「熱でてきたな、抗生物質と鎮痛剤飲んでベットにいけ」

言われるがままに私は寝室に誘導される。

彼の寝室に足を踏み入れ、ダブルベッドを目の当たりにして私の足が止まる。

「安心しろ。
病人には手は出さない。」

布団をめくるとポンポンとベッドを叩いた。

立ちすくみ続ける私に
「運んでやらないとこれないか?
ったく、手のかかる患者だな」

ふわりと私を抱き上げた。

「亜沙美、、、?」

至近距離で私の顔を見つめている、、、
だれかが、、、

急速に体温が上がり視界がぼやける。
吐く息が熱い。


静かにベッドに寝かされそのまま熱にうなされた。
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