キミの運命の人は俺じゃない
仮眠室だとわかっているのに私は怒りに任せて力いっぱいドアを開け、バタンとそのままの勢いでドアを閉めた。
私は真っ暗な部屋に向かって叫ぶ。

「湊!!!

私から会いに来たんだけど!!

それにまだ看病の報酬も払ってないし!

部長に頭さげたんでしょ!

ちゃんと責任もってよ私のことぉぉ、、、ぐすん、、」


ふわりと近づいた人影が私を抱き締めた。

「おせーよ、来るの。

ごめん、泣かないでくれる?

亜沙美泣かすと虎太朗にどやされるし、俺
も困る、、、

好きな女泣かしたくないんだけど、、、」

湊のひとことに私の涙は止まらない。

「あぁぁ!

泣くな!俺が悪かった。ごめん、ごめんなさい。

亜沙美、愛してる!
俺と結婚しよう亜沙美!
だから泣き止んでくれっ」

湊の大声に私の涙がピタリととまる。

と同時に扉の外も物音ひとつせずにしーんと静まり返った。

「はぁぁぁ、、、でれねぇよここから、、」

湊はそう言って私にひとつ優しいキスをおとすと
「今夜は覚悟しろよ」
と耳元であまく囁いた。
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