キミの運命の人は俺じゃない
初合コンに参加した彼女はとにかく不機嫌で虎太朗を
゙アンタ"よばわりして文句をいいひたすら飲み食いしていた。

当然だ。
虎太朗に名指しで参加指命された彼女は、大学の女たちに睨まれ、男たちからは晒名が狙っている女だと噂され、可哀想に近づく男が誰一人いない、、、、。

隣に座り、俺に甘ったるい声を出して自分のことをひたすら話す女より、俺は目の前で虎太朗に絡む彼女がおもしろくてそっちの話に耳を傾けていた。

ハイピッチで飲んでいた彼女は瞬く間につぶれた。

だんだん瞼が閉じていく彼女に虎太朗は

「おい!こんなところで寝るな!」

と焦っていた。
< 57 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop