キミの運命の人は俺じゃない
「佐久間先生、別に田島部長のお嬢さんじゃなくてもいいよ?

佐久間先生はイケメンで腕も確かだからねぇ。

私も医師会でかおを会わす医院長たちから、うちの跡継ぎにぜひほしいから仲を取り持ってほしいって言われてるんだよ。」


「いやいや、野上部長、うちの娘でしょう!」

「田島部長に紹介するならおたくの長田先生、紹介してくださいよ。うちにもいい歳の息子がいますから」

すっかり俺を無視して、言い合う二人の口から、長田先生という名前があがり眉間に皺がよった。

「ダメだよ長田先生は。
いっぱいいい縁談きてるんだから。このあと、長田先生お呼びして話すつもりなんだから」


「…………っっ!!!!!」


焦って突然立ち上がった俺を、二人はそろって目を丸くして見上げていた。






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