今宵、貴女の指にキスをする。
エピローグ
「円香」
「……」
「円香、何をそんなにむくれているのかな? この子は」
相宮が呆れたように呟いているのを、円香はそっぽを向いて無視をする。
ここは、都内のとある貸しオフィス。
出入り口の扉には相宮オフィスという看板がある。
三部屋あるうちの一部屋を来客時の応接間のようなスペースにしてあり、あとの二部屋は円香と相宮がそれぞれ個々の仕事をするときに使用しているのだ。
お互いの気持ちが結ばれたあとすぐ、この共同オフィスを二人は借りた。
それと同時に、実は名字も変わってしまっている。
気を抜けばすぐに相宮のことを名字で呼んでしまう円香に、彼は策士な雰囲気で婚姻届を円香に差し出したのだ。
「……」
「円香、何をそんなにむくれているのかな? この子は」
相宮が呆れたように呟いているのを、円香はそっぽを向いて無視をする。
ここは、都内のとある貸しオフィス。
出入り口の扉には相宮オフィスという看板がある。
三部屋あるうちの一部屋を来客時の応接間のようなスペースにしてあり、あとの二部屋は円香と相宮がそれぞれ個々の仕事をするときに使用しているのだ。
お互いの気持ちが結ばれたあとすぐ、この共同オフィスを二人は借りた。
それと同時に、実は名字も変わってしまっている。
気を抜けばすぐに相宮のことを名字で呼んでしまう円香に、彼は策士な雰囲気で婚姻届を円香に差し出したのだ。